第37回管理栄養士国家試験 問54【感染症・寄生虫】

第37回管理栄養士国家試験 問題
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第37回 問54

(問題)

経口感染症、人畜共通感染症および寄生虫症に関する記述である。

誤っているのはどれか。1つ選べ。

(1)コレラの主症状は、激しい下痢である。

(2)リステリア症は、人畜共通感染症である。

(3)トキソプラズマは、猫の糞便から感染する。

(4)有鉤条虫は、主にサケ・マスの生食から感染する。

(5)サルコシスティスは、-20℃48時間以上の凍結で死滅する。

(解答)4


(解説) 有鉤条虫は主に豚肉などから感染する。サケやマスからの感染はは日本海裂頭条虫である。

感染症・寄生虫に関する出題度

評価 :3/5。
第35回問55
第36回問54
第37回問54
過去5年分

※このページの感染症、寄生虫に関しては「食べ物と健康」の項目から出題されたものを記載しています。

第35回 問55

(問題)

寄生虫とその感染源の組み合わせである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)アニサキスーコイ

(2)クドアーヒラメ

(3)サルコシスティスーマス

(4)トキソプラズマーホタルイカ

(5)有鉤条虫ーアユ

(解答)2


(解説)

(1)アニサキスーイカやサバなど

(3)サルコシスティスー馬肉

(4)トキソプラズマー豚肉

(5)有鉤条虫ー豚肉

第36回 問54

(問題)

アニサキスとそれによる食中毒に関する記述である。

最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)主な感染源は、生のかきである。

(2)食材を食酢で処理することで、容易に死滅する。

(3)食材を5℃で冷蔵することで、容易に死滅する。

(4)幼虫移行症である。

(5)最終宿主はヒトである。

(解答)4


(解説)

(1)主な感染源はイカやサバなどの魚である。

(2)食酢では死滅しない。

(3)冷凍処理の場合、食材を-20℃で24時間の冷凍が良いとされている。

(5)最終宿主はイルカやクジラなどの海生哺乳類。ちなみに有鉤条虫はヒトが最終宿主である。

補足

寄生虫症とは?

寄生虫が生息している魚や肉を食べることで腹痛やは発熱、下痢などを伴う症状のことを寄生虫症といいます。

寄生虫は魚や肉の筋肉や腸に生息します。

またわが国の食中毒の発生件数の1位が寄生虫によるもので約43.5%を占めています。(平成30年~令和4年度までの5年間)

寄生虫症を予防するポイント

・冷凍処理で死滅するものは、しっかり冷凍し死滅させる。

・しっかり加熱をすること。十分な加熱によって死滅させることができます。

・寄生虫の卵などが手に付着している恐れがあるので、しっかり手洗いをして他の食材に移さないようにすること。

・調理器具を介して他の食材に移らないように、調理器具の扱いにも気を付けましょう

・生食のやさいなどは、しっかり流水で洗うこと。

これらの予防方法は寄生虫症に限らず、食中毒全般の予防にもつながるので調理をする際は必ず意識して行っていく必要があると思います。

※食中毒は夏に起こりやすいイメージですが、寄生虫による食中毒は季節問わず起こりやすいので気を付けていきましょう。

参考資料

第37回管理栄養士国家試験の問題および正答について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

寄生虫による食中毒に気をつけましょう:農林水産省 (maff.go.jp)

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