第37回管理栄養士国家試験 問33【内分泌】

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
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第37回 問33

(問題)

内分泌疾患とホルモンに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)尿崩症では、バソプレシンの分泌が増加する。

(2)原発性副甲状腺機能亢進症では、血清リン値が低下する。

(3)原発性アルドステロン症では、血漿レニン活性が上昇する。

(4)アジソン病では、コルチゾールの分泌が増加する。

(5)褐色細胞腫では、カテコールアミンの分泌が減少する。

(解答) 2


(解説)

(1)尿崩症ではバソプレシンの分泌が低下する。

(3)原発性アルドステロン症では血漿レニン活性が低下する。

(4)アジソン病ではコルチゾールの分泌が減少する。

(5)褐色細胞腫では、カテコールアミンの分泌が上昇する。

内分泌とは?

内分泌は分泌細胞が標的細胞へホルモンなどの情報伝達物質を血中を通して送り、体の恒常性を保つ役割を行っている。

そのため内分泌疾患とは、内分泌腺の機能異常によって引き起こされる疾患の総称をいう。

外分泌は汗や涙、消化液などを指し、内分泌は主にホルモンことを指す。

過去問に出てくる主な疾患を3つ紹介します。

原発性アルドステロン症

アルドステロンは本来、血圧が低い時に分泌して血圧の調整を行います。(レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系)

それが副腎に腫瘍や過形成など何らかの原因によってアルドステロンが分泌され続ける疾患を原発性アルドステロン症といいます。

主な症状は高血圧で、循環器疾患、脳血管疾患へのリスクが高くなります。(原発性アルドステロン症由来の高血圧は二次性高血圧といわれます)

またアルドステロンの分泌が高い=ナトリウムを多く貯蔵するため、カリウムが排泄されやすくなり低カリウム血症がみられる。

クッシング症候群

クッシング症候群とは、副腎からのコルチゾールの過剰分泌によって起こる疾患。

男女比が1:4で女性に多く、症状としては筋力の低下、骨粗鬆症、高血糖、中心性肥満、満月様顔貌などがある。

コルチゾールの過剰分泌が骨吸収を促進するため、尿中デオキシピリジノリンが上昇する。

尿中デオキシピリジノリンの上昇=骨吸収の亢進=骨密度が低下となる。

(デオキシピリジノリン・・・骨に含まれるコラーゲンのこと)

褐色細胞腫

褐色細胞腫は、副腎髄質からカテコールアミンを産生する腫瘍で30~50歳代で発症しやすい。

症状としては、高血圧や発汗、動悸、高血糖、体重の減少などがみられる。

また心疾患や脳血管疾患を併発することがある。

※カテコールアミンとは?

カテコールアミンとは副腎から分泌される神経伝達物質の総称で、主にドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリンを指す。

褐色細胞腫になるとこれらが過剰に分泌する。

内分泌に関する出題度

評価 :5/5。
第33回問35
第34回問31、32
第35回問33
第36回問33
第37回問33
過去5年分

第33回 問35

(問題)

内分泌疾患に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)原発性アルドステロン症は、高カリウム血症がみられる。

(2)甲状腺機能亢進症では、徐脈がみられる。

(3)ADH不適切分泌症候群(SIADH)では、高ナトリウム血症が見られる。

(4)褐色細胞腫では、低血糖がみられる。

(5)クッシング症候群では、中心性肥満がみられる。

(解答) 5


(解説)

(1)原発性アルドステロン症は、低カリウム血症がみられる。

(2)甲状腺機能亢進症では頻脈がみられる。

(3)ADH不適合分泌症候群(SIADH)では、低ナトリウム血症がみられる。

ADH不適合分泌症候群はバソプレシンが過剰に分泌される疾患のため、必要以上の水分が再吸収されるためその分ナトリウム濃度が低くなる=低ナトリウム血症となる。

(4)褐色細胞腫では、高血糖がみられる。

第34回 問31

(問題)

内分泌器官と分泌されるホルモンの組み合わせである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)下垂体前葉ーメラトニン

(2)下垂体後葉ー黄体形成ホルモン

(3)甲状腺ーカルシトニン

(4)副腎皮質ーノルアドレナリン

(5)副腎髄質ーレプチン

(解答)3


(解説)

(1)下垂体前葉ー 黄体形成ホルモン

(2)下垂体後葉ー オキシトシン、バソプレシン

(4)副腎皮質ー コルチゾール、アルドステロン

(5)副腎髄質ー ノルアドレナリン

※メラトニンー脳の松果体

※レプチンー肥満細胞

第34回 問32

(問題)

内分泌疾患に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SLADH)では、高ナトリウム血症がみられる。

(2)バセドウ病では、血清甲状腺刺激ホルモン(TSH)値の上昇がみられる。

(3)原発性甲状腺機能低下症では、血清クレアチニンキナーゼ(CK)値の上昇がみられる。

(4)クッシング症候群では、低血糖がみられる。

(5)原発性アルドステロン症では、高カリウム血症がみられる。

(解答)3


(解説)

(1)抗利尿ホルモン不適合分泌症候群では低ナトリウム血症がみられる。

(2)バセドウ病では、血清甲状腺刺激ホルモン値の低下がみられる。

(4)クッシング症候群では高血糖がみられる。

(5)原発性アルドステロン症では、低カリウム血症がみられる。

第35回 問33

(問題)

内分泌疾患の主な症候に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)クッシング症候群では、テタニーがみられる。

(2)甲状腺機能亢進症では、低体温がみられる。

(3)褐色細胞腫では、低血糖がみられる。

(4)アジソン病では、血中コルチゾールの低下がみられる。

(5)尿崩症では、高張尿がみられる。

(解答) 4


(解説)

(1)クッシング症候群ではテタニーはみられない。

テタニーとは、低カルシウム血症など電解質の異常により顔面や手足の筋肉のけいれんが起こる状態のこと。副甲状腺機能低下症でみられる。

(2)甲状腺機能亢進症では、高体温がみられる。

(3)褐色細胞腫では、高血糖がみられる。

(5)尿崩症では、低張尿がみられる。

※高張尿と低張尿

高張尿は、尿として出る水分が体内に戻り尿が濃くなっている状態

低張尿はその逆で尿が薄まった状態

尿崩症は尿と一緒に多量の水分が排出されてしまうため低張尿となる。

第36回 問33

(問題)

内分泌疾患と血液検査所見の組み合わせである。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)バセドウ病ー甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体抗体の陽性

(2)橋本病ーLDLコレステロール値の低下

(3)原発性アルドステロン症ーレニン値の上昇

(4)クッシング症候群ーカリウム値の上昇

(5)褐色細胞腫ーカテコールアミンの低下

(解答) 1


(解説)

(2)橋本病ーLDL値の上昇

(3)原発性アルドステロン症ーレニン値の低下

(4)クッシング症候群ーカリウム値の低下

(5)褐色細胞腫ーカテコールアミン値の上昇

参考資料

第37回管理栄養士国家試験の問題および正答について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

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