第37回管理栄養士国家試験 問25【治療】

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
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第37回 問25

(問題)

治療に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)発熱の患者に対する解熱鎮痛剤投与は、原因療法である。

(2)交差適合試験は、輸血の後に行う。

(3)早期胃がんに対する手術療法は、対処療法である。

(4)放射線治療では、正常細胞は影響を受けない。

(5)緩和ケアは、がんの診断初期から行う。

(解答) 5


(解説)

(1)発熱の患者に対する解熱鎮痛剤の投与は、対処療法である。

(2)交差適合試験は輸血前に行う。

※交差適合試験

患者側とドナー側の血液製剤が適合するか判断する検査のこと。

(3)早期胃がんに対する手術療法は根治療法である。

(4)放射線治療では、正常細胞も影響を受ける。

治療とは?

治療とは病気やけがを治すことをいい、医師が患者の症状に対して行う行為のみをいいます。

また症状に応じて様々な治療法があります。

主な種類として

治療法治療方法
根治療法疾患の完全治療を目指し、その原因そのものを取り除くもの 
原因療法と同じ。
対処療法痛みや不具合を改善するために行うもの。
化学療法抗がん剤を用いて治療をすること。薬物療法と同じ。
放射線治療放射線を患部に照射する治療法。
外科療法手術によって治療を目指すこと。
緩和ケアとは

緩和ケアとはガンなど生命を脅かす病気の患者やその家族対し、痛みや苦痛となる症状を緩和することを目的としQOLの向上を目指すもの。

終末期の患者やその家族に対してだけでなく、治療の初期段階から行うことができる。

また厚生労働省の「第4期がん対策基本推進計画」により

法第 17 条において、がん患者の療養生活の質の維持向上のために必要な施策として、「緩和ケアが診断の時から適切に提供されるようにすること」が明記されている。

治療に関する出題度

評価 :4/5。
第33回問28
第35回 問25
第36回問25
第37回問25
過去5年分

第33回 問28

(問題)

治療の種類とその例の組み合わせである。誤っているのはどれか。1つ選べ。

(1)対処療法ー発熱の患者に対する解熱鎮痛薬の投与

(2)原因療法ーC型慢性肝炎に関する抗ウイルス療法

(3)化学療法ー子宮頸がんに関する放射線照射

(4)理学療法ー脳梗塞後の麻痺に対するリハビリテーション

(5)緩和療法ーがん患者に対する精神的ケア

(解答)3


(解説)

放射線照射は化学療法ではなく、放射線療法である。

化学療法とは、抗がん剤を用いてがんの治療をすること。

第35回 問25

(問題)

治療の種類に関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

(1)胃がんに対する胃全摘は、根治療法である。

(2)がん性疼痛に対するモルヒネ投与は、緩和療法である。

(3)C型肝炎に対する抗ウイルス療法は、原因療法である。

(4)急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出は、保存療法である。

(5)発熱に対する解熱鎮痛薬の投与は、対処療法である。

(解答)4


(解説)

急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出は、根治療法になる。

保存療法は、病変部位を切除せず残した状態で(保存したまま)で治療を行うこと。

摘出するということは、病変部位を残さないということなので保存方法には該当しない。

第36回 問25

(問題)

治療に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)自己血輸血は、緊急手術で行われる。

(2)自己血輸血では、GVHD(移植片対宿主病)がみられる。

(3)血液透析では、腹膜を用いる。

(4)白血球除去療法は、過敏性腸症候群の患者に行う。

(5)LDL吸着療法(LDLアフェレーシス)は、家族性高コレステロール血症の患者に行う。

(解答)5


(解説)

(1)自己血輸血は緊急手術では行わない。

(2)自己血輸血ではGVHD(移植片対宿主病)はみられない。

(3)腹膜を利用するのは、腹膜透析である。

(4)白血球除去療法は、潰瘍性大腸炎やクローン病の患者に対して行う。

参考資料

第37回管理栄養士国家試験の問題および正答について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

がん対策推進基本計画 (mhlw.go.jp)

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