第37回管理栄養士国家試験 問2 熱中症

社会 環境と健康
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問題

熱中症とその予防・治療に関する記述である。

最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)予防のための指標として、湿球黒球温度(WBGT)がある。

(2)意識障害が見られたら、熱中症Ⅰ度と判定する。

(3)起座呼吸(起坐呼吸)がみられたら、熱中症Ⅱ度と判定する。

(4)めまい、立ちくらみがみられたら、熱中症Ⅲ度と判定する。

(5)熱痙攣の発症直後には、電解質を含まない水を与える。

(解答) 1

「暑さ指数」と呼ばれるもので、夏場の運動の危険性を判断する目安にも使われています。

湿球黒球温度とは、熱中症を予防するために1954年にアメリカで提案された指標のこと。

気温とは異なり人体と外気との熱に着目し、温度・日射(輻射)・気温の3つから計測します。


(解説)

(2)意識障害はⅢ度

(3)起坐呼吸はⅠ度

(4)めまい、立ちくらみはⅠ度

(5)電解質を含む水を与える。

熱中症の出題頻度

熱中症に関する過去問は過去5年間において出題されていません。

それ以前だと第29回の問3に熱中症の問題が出題されています。

出題回数は少ないですが、熱中症に関連するニュースは毎年取り上げられているので

今後も出題する可能性は十分にあると思います。

評価 :0.5/5。
第29回問3
第27回~第36回分

第29回 問3

(問題)

我が国における熱中症の発生状況と、予防・治療に関する記述である。

正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)救急搬送者数は、最近10年間横ばいである。

(2)患者の半数以上は、九州・沖縄地方で発生する。

(3)屋内での発症は、ほとんど見られない。

(4)予防のための指標として、湿球黒球温度(WBGT)がある。

(5)熱痙攣の発症直後には、電解質を含まない水を与える。

(解答)4


(解説)

(1)救急搬送者数は横ばいではない。

2022年6月~8月は約63000人が搬送されており、前年比より19000人近く増加している

(消防庁のデータより)

(2)日本全国で見られる。

(3)屋内でも発症する。

特に高齢者においては屋内で熱中症になり搬送されるケースが多い。

(5)電解質を含む水を与える。

大量に発汗することで電解質が失われているため早急に補う必要がある。

その他解説

熱中症の重症度分類と身体的症状

重症度の目安と身体的症状をまとめました。

Ⅰ度 現場での応急処置ができる状況

Ⅱ度 病院への搬送が必要とされる状況

Ⅲ度 入院し集中治療が必要とされる状況

身体的症状重症度
Ⅰ度めまい、失神
筋肉痛、こむら返り、手足のしびれ
Ⅱ度頭痛、吐き気、倦怠感、脱力感
Ⅲ度意識障害、痙攣、高体温

Ⅰ度の応急処置として

涼しい日陰のある所へ避難させる。

露出している皮膚の部分を冷やす、首や脇、太ももの付け根などを冷やす。

などが挙げられます。

応急処置はⅠ度の場合のみならず、救急車を呼ぶ場合においても到着するまでの応急処置として行うと良いでしょう。

参考資料

第37回管理栄養士国家試験の問題について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

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