第37回管理栄養士国家試験 問19 【核酸】

人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
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第37回 問19

(問題)

(1)DNAの構成糖は、リボースである。

(2)ヒストンは、DNAの複合体を形成する。

(3)クロマチンの主成分は、RNAである。

(4)mRNAは、アミノ酸と結合する部位を持つ。

(5)イントロンは、転写されない。

(解答) 2


(解説)

(1)DNAの構成糖はデオキシリボースである。リボースはRNAの構成糖

(3)クロマチンは染色質のことである。

(4)アミノ酸と結合するのはtRNAである。

(5)イントロンは転写される。

核酸に関する出題度

評価 :4/5。
第33回問20
第34回問19
第36回問19
第37回問19
過去5年分

ほぼ毎年出題しているので

「核酸」の分野はしっかりと覚えて点数が取れるようにしたいですね

核酸とは?

核酸とはデオキシリボ核酸とリボ核酸のことをいいます。

デオキシリボ核酸はDNA、リボ核酸はRNAと呼ばれ

私たちの体に存在する細胞の中に存在し、常に新しい細胞を作り出す働きがあります。

また核酸を構成する単位として4種類のヌクレオチドがあります。

※ヌクレオチド

五炭糖+塩基+リン酸で構成される核酸を構成する基本となるもの

まず、ヌクレオチドの塩基にはプリン塩基とピリミジン塩基があります。

プリン塩基ピリミジン塩基
DNAアデニン
グアニン
チミン
シトシン
RNAアデニン
グアニン
ウラシル
シトシン

プリン塩基はアデニンとグアニンの2種類

ピリミジン塩基はシトシン、チミン、ウラシルの3種類

ピリミジン塩基ではDNAにチミン、RNAにウラシルがあります

ヌクレオチドを構成する五炭糖+塩基+リン酸の塩基の部分のプリン塩基、ピリミジン塩基が存在し、さらにアデニン、グアニン、シトシン、チミン又はウラシルの4つの塩基があります。

DNAはこれらのヌクレオチドが対になって向かい合う形を取っており(相補的塩基対)、この構造がDNAの特徴的ならせん構造のもとになります。

その一方でRNAはDNAの片側を転写したものであるため、ヌクレオチドが向かい合う構造ではなく直鎖(一本鎖)の構造が特徴です。

第33回 問20

(問題)

核酸の構造と機能に関する記述である。正しいのはどれか。1つ選べ。

(1)RNA鎖は、2重らせん構造をとる。

(2)DNA鎖中でアデニンに対応する相補的塩基は、シトシンである。

(3)ヌクレオチドは、六炭糖を含む。

(4)DNAからmRNA(伝令RNA)が合成される過程を、翻訳という。

(5)尿酸は、プリン体の代謝産物である。

(解答)5


(解説)

(1)RNA鎖は一本鎖である。

(2)アデニンの相補的塩基対はチミンである。

(3)ヌクレオチドは五炭糖を含む。

(4)DNAからmRNAが合成される過程を転写という。

第34回 問19

(問題)

核酸とその分解産物に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)核酸は、ペプチドに分解される。

(2)ヌクレオチドは、構成糖として六炭糖を含む。

(3)シトシンは、プリン塩基である。

(4)アデニンの最終代謝産物は、尿酸である。

(5)尿酸の排泄は、アルコールの摂取により促進される。

(解答)4


(解説)

(1)核酸はリン酸と五炭糖と塩基に分解される。

(2)ヌクレオチドは、五炭糖を含む

(3)シトシンはピリミジン塩基である。

(5)アルコールの摂取により尿酸の排泄が抑制される。

第36回 問19

(問題)

ヒトのmRNAに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

(1)核小体で生成される。

(2)チミンを含む。

(3)コドンをもつ。

(4)プロモーター領域をもつ。

(5)mRNAの遺伝情報は、核内で翻訳される。

(解答) 3


(解説)

(1)mRNAは核内で生成される。

(2)ウラシルをもつ

(4)プロモーター領域を持つのはDNAである。

(5)mRNAの遺伝情報は、核内で翻訳されない。

まとめ

・核酸は細胞に存在し、常に新しい細胞を作りだしている。

・DNA、RNAともに基本単位はヌクレオチドであり、五炭糖+塩基+リン酸で構成される。

・DNAとRNAがありDNAはらせん状、RNAは直鎖の構造をしている。

参考資料

第37回管理栄養士国家試験の問題および正答について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

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