第37回 問16
(問題)
介護保険制度に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)保険者は、国である。
(2)被保険者は、30歳以上の者である。
(3)要介護状態は、介護の必要の程度に応じて区分される。
(4)要介護認定は、主治医により行われる。
(5)要介護度に応じて利用するサービスについて、利用者自身が選択・決定することはできない。
(解答) 3
(解説)
(1)保険者は全国の市町村及び特別区である。
(2)被保険者は40歳以上の者である。
(4)要介護認定は、市町村及び特別区で行われる。
(5)利用者自身がサービスを選択・決定することができる。
介護保険制度とは?
介護保険制度は2000年に創設された制度で介護を社会全体で支えるために作られました。
介護保険制度は年齢により第1号と第2号に区分されます。
対象年齢 | 受給条件 | |
第1号 | 65歳以上 | 要支援及び要介護に認定された場合 |
第2号 | 40歳から64歳 | 要支援及び要介護状態が疾病によるものと 認定された場合(※特定疾病) |
要支援には「要支援1」と「要支援2」、要介護には「要介護1」~「要介護5」までがあります。
※特定疾病は16種類あり以下の通りです。
➀がん(医師により回復の見込みがない状態と判断された場合のみ)
②関節リウマチ
③筋萎縮性側索硬化症(ALS)
④後縦靱帯骨化症
⑤骨折を伴う骨粗鬆症
⑥初老期における認知症
⑦進行性核上性麻痺・大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病(パーキンソン病関連疾患)
⑧脊髄小脳変性症
⑨脊柱管狭窄症
⑩早老症
⑪多系統萎縮症(MSA)
⑫糖尿病性神経障害・糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
⑬脳血管疾患
⑭閉塞性動脈硬化症(ASO)
⑮慢性閉塞性肺疾患(COPD)
⑯両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
介護保険で受けられるサービス
要支援者、要介護者と認定された人が受けることができるサービスで、認定は市町村に設置された介護認定審査会によって決まる。
介護保険を受けた場合のサービスは利用者自身でで選ぶことができる。
介護認定で受けられるサービスは、主に居宅サービスや施設サービスのことをいいます。
要支援者、要介護者によって受けられるサービスの内容が異なる。
また認定を受けた状況に応じた必要なサービスを組み合わせて受けることができます。
居宅サービス | 訪問サービスや通所サービスなど 要支援者は通所サービス、要介護者は訪問サービス |
施設サービス | 介護老人福祉施設や介護老人保健施設など 要介護と認定された人のみが利用できる。 |
介護保険制度に関する出題度
第35回 | 問15 |
第36回 | 問14 |
第37回 | 問16 |
第35回 問15
(問題)
介護保険制度に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)保険料は、18歳から徴収される。
(2)住宅改修は、介護給付の対象とならない。
(3)施設サービスは、予防給付の対象とならない。
(4)認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は、居宅における生活への復帰を目的とした施設である。
(5)要介護1と認定されたものは、予防給付の対象となる。
(解答)3
(解説)
(1)保険料は40歳から徴収される
(2)自宅改修は介護給付の対象となる。
(4)認知症対応型共同生活介護(グループホーム)は利用者がそれぞれ持つ能力に応じ自立した日常生活を営めるようにする施設である。
居宅における生活への復帰を目的とした施設は介護老人保健施設である。
(5)予防給付の対象にならない。
第36回 問14
(問題)
介護保険制度に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
(1)「要介護2」は、予防給付の対象となる。
(2)利用者が自らの意思に基づいて、利用するサービスを選択し決定することができる。
(3)要介護認定は、介護支援専門が行う。
(4)施設サービスは、予防給付により行われる。
(5)通所介護(デイサービス)は、施設サービスに含まれる。
(解答)2
(解説)
(1)要介護は予防給付の対象ではない。
(3)要介護認定は市町村の介護認定審査会によって行われる。
(4)施設サービスは介護給付により行われる。
(5)通所サービスは施設サービスに含まない。居宅サービスに含まれる。
まとめ
・介護保険制度は40歳以上の国民を対象とした制度である。
・介護認定は市町村の介護認定審査会において決まる。
・介護保険で受けられるサービスは自分で選ぶことができる。
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