【食べ物と健康】重要問題 7大アレルゲン

管理栄養士国家試験

食物アレルギーは身近に感じる人も多いと思います。

私自身も以前に仕事でアレルギー食に関わっていたことがありますが、アレルギーの種類や症状などひとりひとり異なり、命に関わることにつながる人もいるためしっかりと把握しておく必要があります。

また過去5年間の過去問において食物アレルギーは第32回、第35回、第36回と3回出題されていることから食物アレルギーがいかに重要かが推測できます。

今回はたくさん種類がある中でも特に重要とされる7大アレルゲンを中心に過去問を使って解説していきます。

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アレルギーの定義と表示の必要性

アレルギーの定義とは、「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象」とされています。

特定の食べ物を食べたことにより体内で異物と判断され、過敏な反応を引き起こす物質となる物がアレルゲンです。

特に7大アレルゲンとされるものに関しては「発症数、重篤な割合」の高いものとされているため表示の義務化がされています。

また表示が推奨されるものとして21品目のアレルゲンがあります。

アレルギー患者数

具体的な人数としては把握できていないものの、全人口の1~2%(乳幼児では約10%)くらいの人が何らかの食物アレルギーを持っているとされています(厚労省HPより)

ちなみにアレルギーを引き起こす原因物質として鶏卵・牛乳・小麦の割合が多いようです。

7大アレルゲンとは?

・小麦
・えび
・かに
・落花生
・そば
・卵
・乳

これらのアレルゲンは特定原材料と呼ばれ販売するにあたって表示する義務(表示義務)があります。

また特定原材料に準ずるものとして21品目の表示の推奨義務がありますが、こちらはあくまでも推奨ですので表示がされていない場合があります。

(ただしバラ売り商品や量り売り、飲食店など一部においては特定原材料であっても表示義務が免除されています。)

食物アレルギーの症状

大きく分けて5種類ほどあります。

①皮膚・粘膜の症状・・・蕁麻疹や湿疹などの皮膚の症状や、充血・流涙などの粘膜に現れる症状

②消化器症状・・・下痢や嘔吐など

③上気道症状・・・口腔粘膜や咽頭の違和感、かゆみや腫れ、くしゃみ、鼻水

④下気道症状・・・せき、喘鳴、呼吸困難

⑤全身性症状・・・ショック症状(頻脈、血圧低下、意識障害など)

 過去問 第36回 問132

(問132) 鶏卵アレルギー患者が、外食時に避ける必要のない食べ物である。最も適当なのはどれか?

(1)ポテトサラダ

(2)焼きはんぺん

(3)シュークリーム

(4)エビフライ

(5)鶏肉の照り焼き

解答 

(5)鶏肉の照り焼き

解説

出題の選択肢、それぞれの作り方を考えていくと答えが自然と出てきます。

(1)のポテトサラダにはマヨネーズが含まれている可能性があるので、鶏卵アレルギーの場合は避けなければいけません。

(2)のはんぺんにはつなぎとして卵が使用されている可能性があります。

(3)のシュークリームには生地やクリームに鶏卵が使用されている可能性があります。

(4)のエビフライには衣に卵が使用されている可能性があります。

第35回 問131

(問131)食物アレルギーに関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ

(1)乳糖不耐症は、Ⅰ型アレルギーである。

(2)オボアルブミンは、加熱により抗原性が低下する。

(3)グルテンは加熱により抗原性が増大する。

(4)鶏卵アレルギーでは、鶏肉を除去する。

(5)大豆は、特定原材料とし表示する義務がある。

解答 

(4)鶏卵アレルギーでは、鶏肉を除去する。

(解説)
基本的に鶏卵アレルギーでは医師の指示がなければ鶏肉まで除去することはしません。
但し、医師から指示があれば必ず従うようにしてください。

大豆が特定原材料(7大アレルゲン)かどうかを問う問題が模試などでも出てきたことがあったので、引っ掛け問題として問われることがあるかもしれません。

(1)の乳糖不耐症はアレルギーではありません。

第32回 問138

(問138)

食物アレルギーに関する記述である。誤っているのはどれか。1つ選べ。

(1)バナナは、交差抗原を含む

(2)ヒスタミンは、アレルギー症状を抑制する。

(3)加熱処理により、アレルゲンは減弱する。

(4)口腔粘膜の症状が、出現する。

(5)アナフィラキシーショック時には、エピペンⓇを用いる。

解答 

(2)ヒスタミンは、アレルギー症状の原因となる。

(解説)

・ヒスタミンとは
 肥満細胞を主とした体の中にある物質で、何らかの要因でヒスタミンが過剰に活性化するとアレルギー反応が現れるとされています。

※※交差抗原とは※※

アレルゲンとされるもの以外のものであっても構造が似ているたんぱく質を摂取、または触れるなどした場合にアレルギー症状と同じような症状を引き起こしてしまうこと。

まとめ

アレルギーは食べ物だけでなく花粉やハウスダスト、ペットの毛など様々なところに存在しています。

過去に受けた模試や問題集などからは「表示義務」に関する問題や「特定原材料でも表示が免除される場合はどのような場合か」なども出題されていたので、しっかりと確認をしておいた方が良いと思います。

↓↓アレルギーに関連リンク↓↓

食物アレルギーの栄養食事指導の手引き2022|食物アレルギー研究会 (foodallergy.jp)https://www.foodallergy.jp/2022-nutrition-dietary-guidelines/

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